フェロモン交換は、したりしなかったり。
タイミングを見てできるときはして、といった程度だったかな。
おちびは、相変わらずフェンス越しにくぅを見ていた。
くぅは、フェンスを隔てて上からおちびをそーっと伺う。
ただ、おちびがフェンスにバーンと飛びかかったりすることはなくなって、そろそろ自分に害がないことわかってきたかなぁなんて、思い始めてた。
こめが原因不明の炎症反応を起こし大変だった時のこと。
夜中に御手洗いに行って部屋に戻ったら、廊下から異様な音が聞こえてきた。
おちびが、何か小動物を追いかけ回してるような感じだった。
が、追われる側をよく見ると黒い。
部屋にいるはずのくぅが、おちびに追いかけ回されていると気づいて、血の気が引いた。
私が御手洗いに行った時に、くぅもそ~っと抜け出したに違いなかった。
おちびが入らないように、ほんの一瞬でもフェンスが開かないようにしっかり止めてから出たのに、まさかくぅがその隙に出ていくとは思いもよらず。
くぅはおちびがいることを知った上で出ていったのは明白。
何を思って、自分を襲うかも知れない相手がいる所へ行ったのか。。。
案の定襲いかかられて、必死で逃げていた。
廊下の床が滑るので、おちびは転げながら追いかけていたが、やっぱりくぅはさすが元野良猫、追われても逃げきっていた。
私は慌てて廊下へ出ておちびを居間へ連れていき、その間にくぅを床の間へ入れた。
この事件で、やっぱりおちびにはくぅと仲良くしようとする気がないことを、私も娘もこめもそしてくぅも再認識させられた。