先生に聞いてみると、それ以前の問題だと言うことだった。
触らせてももらえない野良猫を保護することが、如何に難しいかと言ったことに重点を置いたお話だった。
無理矢理麻酔をかけ、無事に手術を終えたとして、その後ゲージに入れて先住猫と隔離しても、必ず、今まで以上に人間に拒否反応を示し、人間が与える水も食べ物も拒否するようになると。
一番良いのは、せめて触らせてもらえるようになり、レボリューション(ノミダニ回虫駆除)をしてから家に招き入れ、先住猫と隔離した状態で家に多少慣れさせる。
そして、検査➡手術➡経過を見てワクチンといった流れ。
今のコミュニケーション状態では、手術にこぎつけても、保護する側とされる側のどちらにとっても、良い結果を生まないと。
野良猫保護と言っても、野良猫全体で見た場合の野良猫保護と、私のように特定の野良猫を保護したいのとでは異なる。
前者の最終目的は、これ以上不幸な子を増やさない為に去勢避妊手術をすることにあるが、今回の私と黒猫ちゃんのような場合は、避妊手術をすることが目的なのではなく、家猫として幸せに暮らしていけるかどうかにある。
うちの先生のご意見は、そういったことだった。
すんなり、手術をして下さる動物病院もあるだろうけど、私は先生のおっしゃる通りだと思った。
麻酔をかけても大丈夫かどうかの検査、先住猫に移るような病気がないかどうかの検査、ノミダニ回虫駆除、検便、その他の寄生虫駆除、ワクチン接種、避妊手術、手術後のケアももちろん含めて、最低限しなくてはいけない事もたくさんある。
結局、春までゆっくりじっくりコミュニケーションをとり、触らせてもらえるようになれば、レボリューションを取りに行って、手術にむけての相談をするということになった。
先生もおっしゃってたが、非常に難しくデリケートな問題であり、踏み出すタイミングを間違えれば、黒猫ちゃんを不幸にしてしまいかねない。
まだあの子と知り合って、たったの2ヶ月。
もう少し時間をかけて、信頼してもらうしかなさそうだ💧